大和市鶴間スギヤマ歯科医院、歯科衛生士の大岩です。皆さまこんにちは。
虫歯は治療の最終段階で詰め物をします。
取れないように詰めますが、何かの拍子に取れる可能性はゼロではありません。
この記事では、銀歯が取れたときの治療費や取れたときの注意点を解説します。
銀歯が取れた時にまず行うこと
再装着する可能性も考えて注意点がいくつかあります。
また、治療までの間、歯に関するトラブルを発生させないためにも過ごし方が重要です。
解説する注意点を確認して、スムーズに治療ができるようにしましょう。
取れた銀歯は捨てずにポリ袋に入れて保管する
再装着するためには、取れた銀歯は捨てずに歯医者に持参することが大切です。
再装着できれば費用が安く、短い時間で治療が終わります。
保管するときはティッシュではなく、ポリ袋や容器にいれましょう。
なぜならティッシュでは、誤って捨てる可能性があるためです。
食べかすが付いていたら水で洗い流して優しく拭き、容器に入れて受診日まで保管します。
自分で接着剤を使って無理に戻さない
銀歯が取れると、市販の接着剤を使用して戻そうと試みる方がいます。
しかし、市販の接着剤を使って着けてはいけません。
市販の接着剤を使うと、歯医者で剥がす作業が大変になったり、接着剤の成分が体にどのような影響を及ぼしたりするかわかりません。
また、正しい位置にはめなければ変形する可能性があるため、取れた状態のまま受診しましょう。
取れたままにしない
銀歯が取れても、取れたままにする方がいます。理由は、痛みがないためです。
取れたときは痛みがなくても、食べ物が穴に入ると虫歯が進行したり、痛みの原因になったりします。
また、歯が欠けたり割れたりすることもあるため、食事をするときは銀歯が取れた側で食べないようにしましょう。さまざまなリスクがあるため、速やかに受診してください。
取れた部分を触らない
銀歯が取れると穴が開くため、どのような状態か確認することがあるでしょう。
しかし、銀歯が取れた部分は神経が近くなっているため、刺激をすると痛みが発生する可能性があります。
取れた部分は触ったり、硬いものを食べたりして刺激しないことが大切です。
銀歯が取れたときの治療費と治療方法
銀歯が取れたときの治療方法は大きく分けて3つあり、それぞれ治療費が異なります。
どの治療方法も保険適用のため、治療を受けるときは取れた銀歯と保険証を持参しましょう。
使っていた銀歯を再装着する
再装着のみなら、保険が適用になり3割負担なら1,000円程度です。通院回数も短く1回の受診で終了です。
銀歯があった歯と取れた銀歯の両方に問題がなければ、そのまま再装着します。最も簡単な方法で、以下の手順で行われます。
- 銀歯が再装着できるか確認
- 銀歯を装着する歯をきれいにする
- セメントで銀歯を再装着
ただし、取れた原因によっては再装着してもまた取れるリスクはあります。
虫歯を除去して新しい銀歯を詰める
取れた歯に虫歯があった場合はその虫歯を治療をしてから新しい銀歯を装着します。
虫歯治療をすると歯の形状が変わり、それまでの銀歯は使用できないため新しい銀歯を作ります。
治療費は保険適用の場合3割負担で9,000円程度で、通院回数が2回必要です。
- 取れた歯の中にある虫歯を除去
- 銀歯の型を取る
- 新しい銀歯ができるまで過ごせるように仮の詰め物をする
- 新しい銀歯ができてから仮の詰め物を外して銀歯を装着
虫歯を除去してプラスチックを詰める
新しい銀歯を作る代わりに保険適用の材料であるプラスチックを詰めることも方法のひとつです。
白いプラスチックを使用するため口を開けたときに目立ちませんが、経年劣化とともに黄色くなります。
同様に先ほど述べた、使っていた銀歯を再装着する代わりにプラスチックを詰めることも可能です。
治療費は2,000円程度で通院回数は1回です。
- 取れた歯の中にある虫歯を除去
- プラスチックを詰めて固める
- 噛み合わせを調整して終了
銀歯が取れる原因
自分の歯に合わせて作った銀歯は、なぜ、取れるのでしょうか。
主な原因は以下の3つです。
銀歯の下の虫歯が進行
銀歯が取れる原因の1つ目は、銀歯の下で虫歯が進行することです。銀歯の下で虫歯が進行する原因は、銀歯を接着しているセメントが溶けるためです。
そのままにしておくと虫歯も進行するため、受診して治療を受けましょう。
セメントの経年劣化
2つ目はセメントの経年劣化です。銀歯は専用のセメントで装着しています。
しかし、経年劣化によってセメントが溶けたり、噛んだときに壊れたりするためです。
下の歯に何も影響が無ければ、再度、セメントをつけるだけの処置で終わることもあります。
歯ぎしりや噛み合わせが悪い
眠っているときや集中しているときに歯ぎしりをしたり、噛み合わせが悪かったりすると、必要以上に力が加わることが銀歯が外れる3つ目の原因です。
銀歯に余計な力が加わっていると変形または欠損したら、型を取り直して新しい銀歯を作ります。
歯医者さんへ行くまでに注意すること
銀歯が取れた場合、速やかに受診することが大切です。歯医者さんに行くまでに注意することが4つあります。
早く歯医者の予約を取る
銀歯が取れた場所の状態が悪くなる前に、早く歯医者の予約を取りましょう。
また、希望の日時を予約するためにも、早く予約することがポイントです。
銀歯が取れた部分を清潔に保つ
銀歯の取れた歯は、穴が空いているので汚れが溜まりやすいです。清潔にしていないと、虫歯が進行したり、痛みの原因になったりします。
また、神経に触れやすい状態です。新たなトラブルを発生させないためには、清潔に保つことは大切です。
冷たいものや熱いものを避ける
銀歯が取れても痛みが無いことは珍しくありません。だからと言って、銀歯が取れた歯で食べていると刺激になり、痛みが出てくる可能性はあります。
そのため、冷たいものや熱いものは刺激になるので避けましょう。
取れたところで噛まない
銀歯が取れた場所は穴が開いているので、歯としては弱い状態です。
もし、強い力がかかると欠けたり割れたりすることがあります。また、食べ物が入ると痛みが発生する場合も考えられます。
よくある質問
ここからは、銀歯が取れたときによくある質問を紹介します。銀歯が取れたときの参考にしてください。
銀歯を作った歯医者に行かないといけないですか?
治療途中でなければ、違う歯医者に受診しても問題ありません。その際は、取れた銀歯を持参しましょう。
銀歯が取れた状態で食事しても良いですか?
食事しても大丈夫です。ただし、銀歯が取れた歯は使わないようにしてください。また、冷たいものや熱いものは避けましょう。
さまざまな刺激が痛みの原因になるため、気をつけて食事をしてください。
歯磨きはしても良いですか?
歯磨きをして、清潔を保ってください。汚れをそのままにしておくと、痛みや虫歯の原因になります。
ただし、強い力で歯磨きをすると傷がつく可能性があるので優しく行ってください。
銀歯が取れてから時間が経ってしまいました。
時間が経っていても受診して今の状態を診てもらい、必要な治療を受けてください。
銀歯がグラグラしているが大丈夫ですか?
予約して診察を受けましょう。さらに、自分で付けることは辞めましょう。
自分で付けると、ほかのトラブルが発生することがあるので、受診することが大切です。
まとめ
銀歯が取れた歯はさまざまなダメージを受けやすい状態になりますが、銀歯が取れてもとりあえず痛みがないことも珍しくありません。
取れた銀歯は正しく保管して、痛みがなくても取れた銀歯を持って速やかに受診しましょう。