皆さま、こんにちは。院長の杉山順一です。
うっとうしい梅雨の季節に入った上に、様々なコロナ禍が加わって皆さまそれぞれに気持ちの重い毎日とお察しいたします。
梅雨明け、コロナ明けまでお互いに無理せず頑張ってゆきましょう!
今回は、「歯科医院での新型コロナウイルスのエアロゾル感染」についてお伝えします。
「エアロゾル」とは空気中に浮遊する粒子のことで、新型コロナウイルスに感染した方の歯科治療をすると、歯を削る器具から出る水しぶきでエアロゾルとともにウイルスがまき散らされ、これを浴びた人が感染するのではないかという心配です。
歯科治療で発生するエアロゾルの70%は器具から出た水で、30%が削片と体液(唾液と血液)です。この30%に含まれるウイルスの量は、単純にくしゃみや咳で飛び散る唾液に含まれるウイルス量よりとても少ないです。また、水を含んだエアロゾルは飛散直後に重力で下へ落ちるので飛散はごく狭い範囲になります。
さらに口の中で使う通常のバキューム(水を吸い取る器具)に加えて、口の外からもバキュームを使うとエアロゾルの80%を吸引することができます。
正直な話、どんなに対策をしても感染を0にはできません。
ちなみに新型コロナウイルスは空気中では3時間程度で死滅するとの報告があり、よほど密閉された空間で長時間高濃度のウイルスが含まれたエアロゾルにさらされた場合には感染がおこりうるとも報告されています。しかしこれはお店で買い物をするときにいろいろなものに触れて感染するいわゆる「接触感染」と比べてリスクに差があるのでしょうか?
本当に感染リスクを0にするには、一人の患者さんを治療したら医院を焼き払うしかないでしょう。(笑い)
すみません、少々脱線してしまいましたが来院される皆さまの安心に少しでもつながれば幸いです。これからもどうぞよろしくお願いします。